日本の「クール」の正体を語る。或いはなぜ政治主導のコンテンツ輸出が成功しないのか。

Gunosyを見ていたらこんな記事がリコメンドされていた。

AKBはわいせつ物である論
http://togetter.com/li/603777

ASEANの首脳たちの前でAKB48がパフォーマンスを行ったようだ。
これが本物か、はたまたガセなのかはどうでもいい。大事なのはこれをきっかけに思い至った「クールジャパン」の正体だ。

安倍さんは、「クールジャパン」を宣伝したかったのかもしれないが、そもそもAKBって、「クール」じゃないんだよね。
「クール」なオタクコンテンツは、無名の個人が支えているものであって、マスメディアが支えているものではない。それに、何ていうか、アイドルがコモディティ化してるせいなのか、パッと見せられても、ASEANの方々はK-POPと何が違うのかよくわからないんじゃないの?。1曲歌って踊るだけで、AKBはどの辺りが日本らしいか主張できているのだろうか。
とはいえ、ミクのCGを踊らせてみても、相当に気持ち悪いと思うが...

2次元コンテンツに限定して言えば、愛好者はテレビ様から「犯罪者」呼ばわりされ、公にもしにくいものだ。
「萌え」というのは、ちょっと囓っただけでは、その意味や魅力を理解できない。だからオタクは偏見の目で見られがちだ。そして、年に2回あるお祭りで売られる同人誌は、キャラクタが服を着ていないことがほとんどだ。オタクコンテンツは、エロという側面を見ることなしには語ることができなくなってきている。オタクコンテンツというのはそもそも「意味不明」かつ「不健全」なものなのである。
徹底した意味のない形式美。性的で不健全。それにも関わらず、オタクコンテンツは排除されることなく、商品は流通し、より一層独自の発展を遂げている。そういった日本の不思議さ、独自性に対して、外国人は「クールだ!」と言っているのではないのか?

だから、公的な存在がオタクコンテンツを堂々と認めてしまうと、なんだかなぁ〜って感じがする。むしろ、公には心良く思われていないにもかかわらず、草の根的に支持され、拡大していっている、みたいなストーリーの方がいいと思う。

政治家主体じゃあ、クールジャパンは一向に輸出できないし、会議するだけ人件費、というか税金の無駄だと思うよ。