【追記:返金完了しました】ソフトバンクに詐欺られたお金を取り返した話

この話は、ソフトバンクにまんまと騙された私が、恥を忍んででも皆さんに共有したく、書くものです。同じような問題に悩んでいる人や、ソフトバンクで機種変更をする人が近くにいたら、ぜひこの情報を共有してください。

ざっくりと概要を説明します。
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iPhone5に機種変更した時に
ソフトバンクから、使いもしない基本使用料のみ発生するSIM(回線)を新規発行させられたが
支払いが親だったためにそのことを忘れていた。
私がMNPで禿回線から脱出した後、
その回線が知らぬ間にパケット定額Wホワイトを勝手に契約したことになっていた。
電話で問い合わせ、件の回線を解約した結果、返金してもらえることになった。
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という感じです。全然3行では収まらなかった...

事の発端は私と母がiPhone5の契約をした時のことです。
私はiPhone4からの機種変更、母は他社からの乗り換えでした。契約は某家電量販店で行いました。契約時はいつも通りのよくある料金プランの説明、身分証の提示等、ありきたりなものでした(契約手数料が、どさくさ紛れに値上げされていたのには驚きました)。
しかし、販売員が「今回の契約に際して、新規でSIMカードを発行させてもらいます。ホワイトプランのみ契約してあるものなので、お古となるiPhone4にいれてお使いください」といったような趣旨の説明を受けました。全くもって意味不明な説明ですね。そもそも選択の自由がなかったですし、どういった理屈があってのSIM発行なのかは今でもわかりません。しかし、当時iPhone5に目が眩んでいた&ソフトバンクをそこまで疑っていなかったという、何とも間抜けな理由でそのSIMカードについては特に突っ込まずに「iPhone5の契約」をしました。

さらに間抜けなことに、私は強制的に発行させられた回線を解約せずに放置していました。当時は母が家族全員分の携帯料金を管理しており、料金明細をろくに見ていなかったし、自分の懐が全く痛まなかったのです。何とも親不孝な息子ですね...
私がiPhone5を契約している時、その強制加入回線には、基本使用料である、ホワイトプランの月額980円が発生していました。つまり、私名義の回線が、iPhone5と強制加入SIMの2つあったのです。

その後、ソフトバンク回線が禿過ぎて、いい加減我慢できなくなった私は、MNPで脱出しました。特にひどかったのは自宅でした。リビングの中間くらいに電波の境界線があるらしく、ハンドオーバーでよく失敗するんですよね。境界線上ということで、当然電波自体も悪いです。LTEソフトバンク基準でアンテナ1~3本なので、ほぼ使えないレベルです。まあ、自宅内に電波の境界線があったのは、ただ運が悪かっただけですが。乗り換え先の回線は、固定回線顔負けの快適さで、とても満足しています。

しかし、私がソフトバンク回線を解約した翌月から問題が起きていたようです。気づいたのは解約の数カ月後でした。母が「なんかよくわからない回線がある」といい、私にソフトバンクの料金明細を見せてきました。私が確認すると、iPhone5契約時に無理矢理付けられていた月額980円の回線に、パケット定額Wホワイトが勝手に追加されており、いつの間にか月額6000円を超えていました。
料金明細をさかのぼった結果、私がソフトバンクを解約した翌月の請求から料金が跳ね上がっていたことが判明しました。今まで解約していなかった私が悪いとはいえ、このまま不当に搾取されたままでいるのは我慢ならず、状況を確認するべく、母のiPhone5から157(ソフトバンクのサポートセンター)へ問い合わせました。

問い合わせでは、まず問題の回線の番号を伝え、一体どういう仕組みで料金が発生しているのかを調べてもらいました。その結果、件の回線は「ゼロから定額」というキャンペーンで発行されたSIMだったようです。

公式サイトへのリンク↓
http://www.softbank.jp/mobile/campaigns/list/family/#ip_s

注意事項にこっそりと「1回線目を解約するとCP終了」って書いてありますね... しかし、私の場合、「1回線目を解約」する前から基本料が発生していたり、解約後にパケットとWホワイトが突然ついたり(単に無料であるなら明細にそうわかる表記があるはずです)と、摩訶不思議です。本当は、私は一体何という名称のキャンペーンに入っていたのか、今でもわかりません。

ネットで調べたところ、アンチソフトバンクで有名な「No! SoftBank」に「ゼロから定額」に関する罠がまとめてあります。

一応「iPhone家族無料キャンペーン」の罠とか問題点とかまとめておこうか、わかってると思うけど。
http://nosoftbankno.blog84.fc2.com/blog-entry-131.html

また、流出した営業マニュアルもあるようです。

ソフトバンクショップの詐欺行為マニュアル動画が全世界に公開中。動画消すなよ
http://nosoftbankno.blog84.fc2.com/blog-entry-367.html

えー、ずいぶんと丁寧に説明してくれることになっているですね。私の時は下取りの話はなく、「今回、新しくSIMを発行させていただきます」という形で強制でしたよ? これがキャンペーンであることすら説明はありませんでした(だったら契約するなよって話ですが)。キャンペーンだったら「どちらも結構です」と言える余地があったはずですが...

ということで、初耳だった「ゼロから定額」というプランに対し、不服を申し立てて返金をしてもらおうと思いました。
まず、このSIM発行に際して、オペレータに
・ゼロから定額という名前は初耳で、「iPhone5」の契約時には説明が一切なかった。
・そのため、このキャンペーンに見せかけた「新規契約」に対してYesと言ったつもりはない。
という旨を伝えました。そして、このゼロから定額で発行されたSIMの解約方法、返金について問い合わせました。その結果、
・SIM解約はソフトバンクショップで行うこと(要本人確認、解約違約金発生)
・返金については解約後、改めて157へ電話してから改めて具体的な対応を決めること
・今回の問い合わせの記録をとっておくので、解約後の問い合わせ時にはその旨を伝えること
といった内容をオペレータと会話しました。

私が電話で問い合わせした際に、キャンペーンに対して、「HPにはちゃんと書いてある」とか、「説明していないというのは、あなたが聞いていなかった、または忘れただけではないのか」等の言い訳しなかったのは驚きでした。あのソフトバンクが素直に、返金に対して前向きな態度をとっている、と。
きっとソフトバンクは、この件に関して問い詰められたら、圧倒的に不利な立場にあるということがわかっていたのではないでしょうか。新規契約にもかかわらず、説明を一切せず、契約書も交わさないというのは、何かしらの法律にひっかかっていそうなものですが...
おそらくソフトバンク側は、馬鹿から上手く騙し取れたらラッキー、くらいの気持ちでやっているのではないでしょうか。ああ、何と腹立たしい!

数日後、ショップに行き、「ゼロから定額」SIMを解約しました。店員さんに事情を説明すると、すぐに解約手続きに取り掛かって下さいました。解約手続きはトラブルも無く、10分ほどで完了しました。

その後、157へ電話して解約の確認をしてもらい、いざ返金の話になった時に一悶着ありました。その時オペレータは解約違約金の9500円(税抜)のみを免除すると言ってきたのです。私はゼロから定額で発生した料金の返金を求めていたはずです。どうやらオペレータ間での情報伝達がうまくできていないようでした。
前回のやりとりについて確認したところ(当然ですが、オペレータは前回とは違う人です)、「解約時の料金について柔軟に対応する」という記録しか残していないようでした。流石にこれには呆れてしまいました。これでは「解約違約金のみを返金」と解釈するのも無理はありません。仕方がないので、前回に伝えた内容2点をもう一度説明し、毎月発生していた料金を返金してもらえるよう、お願いをしました。
その結果、どうやら理解してもらえたようで、今回の解約違約金+私がソフトバンク解約後に発生していた月額料金数ヶ月分を全額返金してもらうことになりました。オペレータは平謝りしていました。悪いのは貴方ではなく、本社の人間ですよ...
ちなみに、iPhone5契約〜ソフトバンク解約までに発生していた月額980円×数ヶ月分は、こちらが解約しなかったのが悪いということで、深く突っ込まないでおきました。返金はソフトバンクを利用している残り家族の料金を割り引く形で行われる予定です。まだ返金が始まっていないので、今後ちゃんとお金が戻ってくるか、怪しいところですが。私の場合、総額約4.5万円が返金対象となっています。

以上、文章が下手な上に長くなってしまいましたが、罠プランに嵌ってから返金してもらうまでを書かせてもらいました。
ちゃんと説明すれば、「ゼロから定額」で勝手に契約させられた料金分は、返金してもらえる可能性が高いです。泣き寝入りせずにちゃんと対応しましょう。

紙の明細を取っておらず、My SoftBankでの料金確認もしていない人は要注意です。知らぬ間にぼったくられてる可能性があります。孫正義社長が推進しているペーパーレス化のメリットって、こういうことなんですね。孫さんにはもっと「かみ」を大切にしていただきたいところです。
このプランに騙されている人が何人いるかはわかりません。しかし、私と全く同じケースの人がたったの1万人(ソフトバンクモバイル契約者数の約0.03%に相当)でもいた場合、ソフトバンクは毎月6千円×1万人=6千万円を、ほぼコストゼロでボロ儲けしていることになるので、洒落になりません。

今回のケースに当てはまるのは
・使いもしない回線を新規発行させられた
・その回線に関する説明を受けておらず、契約書も交わしていない
・その回線に、知らぬ間にパケット定額等が付与されている
・全く使用してないにもかかわらず、料金が発生している
人です。身の周りに該当する人がいたり、ソフトバンクで機種変更しようとしている人がいたら、ぜひこの情報を教えてあげてください。また、該当していなくても、疑わしいものがあればすぐに問い合わせることをお勧めします。できるだけ多くの人に情報を共有してもらい、悪徳企業を社会から排除しましょう。

終わりに
「騙される方が悪い」は、詐欺師が言うセリフです。自衛のための戒めとして、そういうことを言うのは理解できます。しかし、詐欺は犯罪であり、法治国家においては、悪いのは騙す方です。日本の刑法には「詐欺罪」がちゃんとあります(刑法246条)。逆に、騙された方への罰則はないはずです(確認してませんが...)。当然のように聞こえるかもしれませんが、このことは絶対に忘れてはいけません。西洋では罪の文化のため、「騙す人間」の方に重きをおきますが、日本は恥の文化のため、「騙される自分」に重きを置いてしまうのかもしれません。でも、被害者を責めて加害者に何の罰も与えないのは、やっぱり変です。
もう一度言います。「騙される方が悪い」は詐欺師が言うセリフです。
悪徳です。悪いものは悪い。これは当たり前のことです。

【2014年9月21日追記】
世間ではiPhone6が発売され、すっかり遅れてしまいましたが、報告致します。ソフトバンクからの返金処理が完了しました。以下の2枚がソフトバンクから届いた請求書です。クリックして拡大できます。

1枚目の請求書に免除される総額が記載されています。本文中に4.5万円ほどが免除、と書いてありますが、請求書を見る限り解約違約金が発生していないという扱いになっています。そのため実際に表記されているのは毎月発生していた通信料(通信はしてませんが)のみになっています。
2枚目はその翌月の請求書で、先月引ききれなかった分が引かれています。

どうやらソフトバンクグループのウィルコム(現ワイモバイル)も、同様の「気づいていない奴から騙し取る」やり方を採用している様です。

ウィルコムの純減防止&錬金術、無料の「番号保管サービス」を申し込ませておいてその請求書代が315円という罠(やや改変) - 鈴の音情報局blog
http://suzunonejh.blog15.fc2.com/blog-entry-5097.html

ソフトバンクは、iPhone6でも似たような詐欺キャンペーンを展開するかもしれないな、と思っていたら、やはりやらかしているようです。しかも、iPhone6購入者全員が対象で、より悪質化しています。

【悪徳】ソフトバンクiPhone6機種変する際は要注意!!【素人殺し】 - iPhone修理スマートドクター大阪心斎橋本店
http://www.iphone-osaka.biz/staff-blog/2014/09/post-49.html

毎月の契約者数を公表しなくなり、純増No.1というストーリーにこだわる必要のなくなったソフトバンクは、ARPU(1ユーザーあたりの収益)の向上に邁進しているようです。相変わらず嘘をついて契約させるという基本スタンスは変わらないようです。これは直感ですが、使わないSIMの強制発行よりも、スマ放題の強制契約の方が、後から文句を付けても取り合ってくれない可能性が高いと思います。とは言っても、現場の販売員はマニュアル通りに動いているだけだと思うので、彼らを責めるのはやめましょう。

もう一度言わせてもらいますが、「騙させる方が悪い」は、詐欺師のセリフです。

引き続き、本記事をよろしくお願いいたします。