投票は無意味です。そして、無意味でした。

2014年12月14日に行われた解散総選挙は、想像通り自民党の圧勝に終わった。投票率は、過去最低だった前回の選挙をさらに下回り、最低記録を更新した。

有権者の関心高まらず…投票率最低 - 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2014/news/20141215-OYT1T50118.html?from=ycont_top_txt

今回の選挙で日本が掲げていたとあるタテマエが崩れ去った。そして、誰もが気付い(てしまっ)た。

投票に意味はない。
何故ならば、日本の政治は、ずっと昔から自民党一党独裁だからだ。

民主党自民党劣化コピーでしかないことが既にわかっている。民主党が政権を取って、結局ボロボロだったために、自民党以外の選択肢を考える人はいなくなった。他の泡沫政党も、所詮は政局の流れで生まれたものか、宗教団体しかない(共産党は違うかも)。
自民党がテレビに圧力をかけて情報統制していたり(それでもネトウヨは、マスコミは悪だと信じているが…)、アベノミクスが国民の生活を貧しくしていても、我々日本国民に選択肢はない。今自民党を「積極的に」支持しているのは、老人かネトウヨか、株で儲けた人くらいであろう。

国民には、そもそも「お上」に逆らう権利も、意識も無い。日本史を紐解いても、民衆がお上に影響を及ぼしたことはない。一揆は起きても革命は起きない。お上が民衆の意見を聞くこともない。ただ、粛々と決まりに従い、意見も文句も言わず生きるのが日本民族の美徳である。

日本において、民主主義は幻想でしかない。選挙は、日本国民一人一人の意思など無価値であると認識させるためにあるのである。
安部総理の掲げた「この道しかない」は、安部総理自身がその事実を誰よりも知っているということなのだろう。日本国民には、選択肢などない。

それでも選挙するというのなら、自民党に賛成か反対かという二択にすればいい。そうすれば自民党の固定票以外も入りやすくなるだろう。

iPhoneの大型化が歓迎される真の理由

iPhone6が発売してもう3ヶ月が過ぎようとしている。販売は好調で、Androidのシェアを奪いつつあるようだ。

アップルのシェア拡大 - 8〜10月期、世界9ヶ国のスマートフォン販売台数(Kantar Worldpanel調査)
http://wirelesswire.jp/Watching_World/201412051548.html

iPhone 6」効果でアップルのシェア拡大
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42381

iPhone6iPhone史上最高レベルの売上を更新するのは確実であろう。しかし、ガクッとシェアを落としている国がある。それは日本だ。記事ではシェア低下の原因は「iPhone5sが売れすぎたため」とされているが、これは正しくないと思う。今やスマホは成熟産業であり、今になってAndroidが爆発的に普及したとも考えにくい。これほどまでにシェアが落ちたのは、やはり日本市場がiPhoneに失望したからではないだろうか。

では、なぜ海外市場でiPhoneは伸びたのに、日本市場では大きくシェアを落としたのだろうか。よくある答えは、「日本人は手が小さいから」だ。本体の大きさでAndroidとの差がなくなったため、iPhoneの優位性が無くなってしまった、というのはたしかにありそうな話である。これはハズレではないが正解でもない。

真の答えは、「キーボードの打ちやすさ」である。

私は日本人なので、テンキーのフリック入力を使っている。私が現在使用しているiPhone5sではとても快適に打てるのだが、iPhone6ではどう考えても片手打ちがしづらい。本体が野暮ったく、邪魔である。持ちやすさを犠牲にしても、表示領域の広さを優先するのは正直理解できないと思っていた。
しかし、その考えは「グローバルな視点で見ると」間違いであった。iPhoneQWERTYキーボードを使って文字入力をするとよく分かる。4インチのiPhoneは、QWERTY入力をするには小さすぎるのである。両手の親指を使ってガシガシ入力をしようとすると、ミスタイプが多くなる。親指の大きさに対してボタンが小さい。両方の入力形式を比較してみると、このようになる。

QWERTYのボタンの大きさは、テンキーの半分ほどである。Whats Appのような、文字入力によるコミュニケーションが主流になってくると、文字の打ちづらさは致命的である。スティーブ・ジョブズiPhoneを発明した時、文字入力はあくまでもサブ的な扱いで、がっつり文字を打つ場合はMaciPadを使うという使い分けを考えていたのだろう。しかし、現代のSNSでは1行の短文を頻繁にやりとりする。そうなるとMacでもiPadでもなく、スマホがメインの文字入力端末となる。メインの入力端末として使うには、4インチの画面は小さすぎて使いにくい。そのためiPhoneの大型化は必然であったとも言える。

海外の視点で見れば
Android→画面が大きく、文字入力がしやすいがOSは微妙
iOS→OSの出来も本体もいい感じだが画面が小さくて文字入力がしづらい
という感じだったところ、iPhoneの画面が大きくなって、液晶サイズはAndroidと遜色なくなった。そうしたらAndroidからiPhoneへユーザーが流れるのも至極当然と言えるだろう。

以下余談。
それでも日本ではテンキーのフリック入力だから、4インチのほうが好ましい。
今iPhone6sで検索をすると、4インチモデルも追加して3モデル展開で販売、みたいな情報も流れている。正直、4インチのiPhoneが最新の6sとしてラインナップに並ぶことは想像しづらい。あるとしても、「iPhone Classic」として1世代前のチップセットが搭載される、とかではないだろうか。世代遅れでも2年おきの更新でもいいから、アップデートは続けてもらいたいところである。そうすれば私も廉価なAndroid端末に手を出さずに、iPhoneを使い続けるだろう。4インチサイズのスマホはアップルの独壇場だから、今後も販売をし続けてほしい。

1万時間ルールって、自明なことだよね...?

「1万時間ルール」というものを聞いたことはあるだろうか。これは何事も1万時間打ち込めば、その道で一流となれる、という定説である。私はギターの練習についてネットで調べている時にこのルールを知った。
このルールはイラストや楽器演奏の練習の大切さを説くために引き合いに出されることが多い。曰く、才能云々言う前に手を動かせ、天才と言われている人は皆すさまじい練習量をこなしているのだ、と。
確かに、一流のプロというのは、絵でも楽器でも、それが生活の一部となっていて、並の人間では考えられないほどの時間を費やしているものである。私の知る限り、どんなギタリストでも上達するために必要なこととして、「練習」を挙げる。不思議なくらいに「大して練習してないのに、こんなに演奏の上手な俺様」みたいなタイプはいない。

ところで、1万時間とは、一体どれほどの量なのだろうか。
1日に3時間ギターの練習をするとしよう。1日3時間を365日休まずに続けた場合、9年ちょっとで1万時間に到達する。体調を崩したり、忙しかったりで3時間の練習時間が取れないこともあるだろうから、ざっくりと10年かかると思っていたほうがいいだろう。きちんと集中した、有意義な練習という大前提も忘れてはいけない。ダラダラと練習して、時間を稼ぐのでは本末転倒だ。
そう、1万時間分の練習をするためには、毎日休まずに3時間続けても、10年近くかかってしまうのである。気の遠くなるような話だ。イラストを書き始めたばかりの人や、楽器を始めたばかりの人にこのことを教えたら、もう嫌になってしまうかもしれない。

では、1万時間もの練習を達成できるのはどういう人か。答えはとてもシンプルで、「練習自体が楽しくて仕方のない人」だ。練習が楽しいのであれば、練習を毎日続けるのは難しいことではない。練習自体が楽しいのはどうしてか。この答えも簡単で、「やればやるほどに上達するから」である。自身の成果を振り返った時に、去年よりも上達していることを実感でき、来年は更に上達しているであろうことが容易に想像できるからこそ、練習に打ち込めるのである。1万時間分、上達し続けられるのであれば、確かにその人は一流の素質を持っているといえるだろう。

なかなか上達しない人は、1万時間に到達するずっと前に、嫌になってやめてしまうし、上達する人は練習を続けて、そのうち1万時間に到達する。1万時間という数字は、練習して上達する人にしか達成できない練習量であるという意味であり、上達しない人が全員ふるい落とされているであろう時間の目安でしかないということだ。
だから、1万時間ルールというのは言うまでもない、自明の定説であるといえるだろう。

善意がアニメを殺す

本日2014年8月1日から活動を始めたらしい、Manga-Anime Guardians Project (以下、MAGP)について率直な感想を書き連ねていきたいと思う。
以下がそのサイト。
http://manga-anime-here.com

このサイトは、気になるマンガ・アニメの画像をクリックすると、その作品が見られるサイトへのリンクが複数貼られている、という形になっている。試しにiPadから「ラブライブ!」の各リンクへアクセスしてみたが、酷いものだった。そもそも、再生できたリンク先は1つもない。リンク切れ、会員登録しないと見れない、ページが用意されているだけで動画がない、再生ボタンを押した後ずっとロードしてる等、これが公式のクオリティとか舐めてるでしょ? コンテンツは徐々に増やしていくそうなので、初日はこんなものなのだろうか。それにしても丸投げ感が半端ない。
マンガ「デスノート」と「宇宙兄弟」も調べてみた。デスノートはリンク先に、各通販サイト&電子書籍販売サイトのリンクが貼られていて、最早「まとめのまとめ」状態。だったら始めからAmazonのリンクとか貼っとけ。宇宙兄弟に関しては、唯一のリンク先である「クランチロール」がPage Not Foundという素晴らしさ。ストレスがマッハです。
あと、iPadからアクセスすると、一覧から次のページに行けないんですけど。一番下までスクロールすると、next prevの文字が一瞬見えた後に消滅して、1ページ目しか見られません。PCありきなんですかね、実に日本的ですね。
…そもそも、海外に向けてこのプロジェクトのこと、ちゃんと宣伝してますか?

これだけ酷評してきたが、ここからが本題。私はアニメがもっと世界規模で広く愛されることを望んでいる。だからこそ、MAGPの活動には危機感を感じているし、早く方向転換をしてもらいたいと思う。

嬉しいことに、海外のアニメファンは増加傾向にあるようだ。

米国アニメエキスポが大台超えた 来場者前年比30%増、過去最高の22万人
http://animeanime.jp/article/2014/07/31/19640.html

この記事によると、海外ファンの消費傾向はイベントや関連グッズが主で、アニメ・マンガ自体はあまり買わないらしい。まともな正規品がないせいかもしれないが。
でも、この傾向から察するに、MAGPって完全に逆効果になりそうじゃないか?力の入れどころを間違えていないか? と、ちょっと不安になる。

この、海賊版を取り締まれば収益がアップするっていう一種の思考停止は音楽業界が既に経験済みだ(ここですぐに音楽業界を出すのもある種の思考停止かな?)。音楽業界も、ネットに出回っている海賊版を無くせば収益は改善するはずだと無邪気に信じて、CCCDコピーコントロールCD)なんていう、PCでリッピングできない仕様のCDを出して、音楽ファン全体から大きな顰蹙を買った。そして、最終的に海賊版を駆逐したのは音楽業界ではなくアップルだった。CCCDは大失敗に終わった。結局音楽の販売システムは、アップルによって完全に乗っ取られてしまった。その後、音楽業界の売上は、年々縮小している。
これと同じことを、アニメ・マンガ業界も繰り返そうとしている。海賊版を取り締まることで収益の改善を目論み、ファンの都合は置き去りになっている。より良いものを提供する、ではなくて、正規コンテンツへ誘導するっていうところに手前勝手な理屈が垣間見えてしまう。利便性とか、体験の質の向上、みたいなところが全く見えてこない。
アニメを放送している局は録画して見放題なのに、ネットだと1週間だけ無料だったり、1週間の間だけ、見る権利を買う必要がある。当たり前すぎて誰もこのシステムに口出ししないが、これは不便である。
また、BDを買ってくれる人はネットでタダ見できたとしても買うし、そうじゃない人は、有料になった時点で見ない。なので、そもそもそのコンテンツが面白いか否かと、判断できる段階にすら到達しない。純粋に視聴者が減るのである。
まずはこの現実を直視してほしい。アニメファンがみんなお金を落としてくれるなんて、あり得ないし、全員から金を搾り取ろうというのも無理がある。もともとタダ見できる地上波のテレビ番組だし。大々的に物を買ったりネットやリアルで発言したり、なんて人は、実は少数派なのではないか?そういう奴は要らないっていうのなら、そうはっきり言いなさい。確実に業界は衰退するだろうけど。

海賊版を取り締まれば損失額分が取り戻せるっていう理屈も胡散臭いよね。損失額なるものは、海賊版のDLの代わりに、BDを買ってくれていたら、っていう仮定で計算されているだけだと思うし。実際は、DLを塞いでもアニメ・マンガ業界にお金は落ちてきません。コンテンツを見てくれる人・愛してくれる人がごっそりと減るだけです。なんでテレビで見るのはタダで録画も自由なのに、ネットで見るにはお金を払ったり会員登録をする必要があるのか。この単純素朴な質問に、そろそろ答えてもらいたい。「違法DLしている奴はクズ」っていう、一部ファンのナイーブな善意(正義感?)に甘えるのは、もういい加減に辞めようよ…

MAGPも、日本国内に限った話ならまだいい。今やニコニコ動画では、ほとんどの放送中のアニメが見れる。自分の住んでいる地域では放送していないアニメも見ることができる。マンガだって漫画喫茶やブックオフに行けばいい。
しかし、今回のターゲットになっている海外については話が全然違ってくる。
まず、最低限英語、他にもフランス語、ドイツ語、スペイン語ポルトガル語、イタリア語、と数カ国の言語で字幕を用意しておく必要があるだろう。それらの言語で、ファンサブを超えるクオリティの字幕、日本orアニメ独特の表現や文化を解説するための注釈もいれる必要がある。日本人が当たり前に理解しているコンテクストが海外でも通用すると思わない方がいいい。
せめてファンサブの世界で有名な翻訳者を雇うくらいの気概は見せて欲しい。IT企業がハッカーを雇うみたいな感覚で。いっそのこと、ファンサブを公式にしてしまえばいいとも思っている。

このMAGPみたいな一方的な活動をした結果、日本のアニメは日本人のもの、みたいなメッセージに取られたり、ファンの気持ちをないがしろにする、と反感を買ったとしても文句は言えない。でも、そこで逆ギレしちゃうのが日本人なんだよね... なんでお前の善意を建ててあげないといけなんだよ、甘えんな! と言いたい。
本当に建てるべきは権利者の善意ではなく、海外のアニメファン、ファンサブを作ってる人たちの善意だ。何で好きっていう純粋な気持ちを踏みにじるのか?好意を持ってくれている人に、冷たく当たる理由でもあるのだろうか?

とりあえず、ニコニコ・YouTube+fansubの人に字幕を依頼で、全世界に多言語同時配信っていうのが、予算面で現実的&効果がありそうでいいと思う。広告収入に頼る方が、BDを買わせるよりもずっと現実的だ。昔のアニメは全話無料公開→BDBoxのリリースが王道のコンボかなと。「聖地巡礼」を促すっていうのは、海外ファンにはハードルが高すぎるか...?
マンガは...どうしますかね?面白そうだと思ったのは、日本語のわかる外国の人達が、翻訳の際の解釈の仕方を議論できる場を作る、みたいなやつ。広告をサイトに張って収益にできそうだし、日本語の分からないファンも、議論を読んで作品の理解が深まるんじゃないかな?iOSだったらiAdっていう便利なシロモノがあるし。

まあこの記事自体が、ネタにマジレス状態になってるのかもしれませんが...


勢いだけで書くとまとまりませんね...

【追記:返金完了しました】ソフトバンクに詐欺られたお金を取り返した話

この話は、ソフトバンクにまんまと騙された私が、恥を忍んででも皆さんに共有したく、書くものです。同じような問題に悩んでいる人や、ソフトバンクで機種変更をする人が近くにいたら、ぜひこの情報を共有してください。

ざっくりと概要を説明します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
iPhone5に機種変更した時に
ソフトバンクから、使いもしない基本使用料のみ発生するSIM(回線)を新規発行させられたが
支払いが親だったためにそのことを忘れていた。
私がMNPで禿回線から脱出した後、
その回線が知らぬ間にパケット定額Wホワイトを勝手に契約したことになっていた。
電話で問い合わせ、件の回線を解約した結果、返金してもらえることになった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
という感じです。全然3行では収まらなかった...

事の発端は私と母がiPhone5の契約をした時のことです。
私はiPhone4からの機種変更、母は他社からの乗り換えでした。契約は某家電量販店で行いました。契約時はいつも通りのよくある料金プランの説明、身分証の提示等、ありきたりなものでした(契約手数料が、どさくさ紛れに値上げされていたのには驚きました)。
しかし、販売員が「今回の契約に際して、新規でSIMカードを発行させてもらいます。ホワイトプランのみ契約してあるものなので、お古となるiPhone4にいれてお使いください」といったような趣旨の説明を受けました。全くもって意味不明な説明ですね。そもそも選択の自由がなかったですし、どういった理屈があってのSIM発行なのかは今でもわかりません。しかし、当時iPhone5に目が眩んでいた&ソフトバンクをそこまで疑っていなかったという、何とも間抜けな理由でそのSIMカードについては特に突っ込まずに「iPhone5の契約」をしました。

さらに間抜けなことに、私は強制的に発行させられた回線を解約せずに放置していました。当時は母が家族全員分の携帯料金を管理しており、料金明細をろくに見ていなかったし、自分の懐が全く痛まなかったのです。何とも親不孝な息子ですね...
私がiPhone5を契約している時、その強制加入回線には、基本使用料である、ホワイトプランの月額980円が発生していました。つまり、私名義の回線が、iPhone5と強制加入SIMの2つあったのです。

その後、ソフトバンク回線が禿過ぎて、いい加減我慢できなくなった私は、MNPで脱出しました。特にひどかったのは自宅でした。リビングの中間くらいに電波の境界線があるらしく、ハンドオーバーでよく失敗するんですよね。境界線上ということで、当然電波自体も悪いです。LTEソフトバンク基準でアンテナ1~3本なので、ほぼ使えないレベルです。まあ、自宅内に電波の境界線があったのは、ただ運が悪かっただけですが。乗り換え先の回線は、固定回線顔負けの快適さで、とても満足しています。

しかし、私がソフトバンク回線を解約した翌月から問題が起きていたようです。気づいたのは解約の数カ月後でした。母が「なんかよくわからない回線がある」といい、私にソフトバンクの料金明細を見せてきました。私が確認すると、iPhone5契約時に無理矢理付けられていた月額980円の回線に、パケット定額Wホワイトが勝手に追加されており、いつの間にか月額6000円を超えていました。
料金明細をさかのぼった結果、私がソフトバンクを解約した翌月の請求から料金が跳ね上がっていたことが判明しました。今まで解約していなかった私が悪いとはいえ、このまま不当に搾取されたままでいるのは我慢ならず、状況を確認するべく、母のiPhone5から157(ソフトバンクのサポートセンター)へ問い合わせました。

問い合わせでは、まず問題の回線の番号を伝え、一体どういう仕組みで料金が発生しているのかを調べてもらいました。その結果、件の回線は「ゼロから定額」というキャンペーンで発行されたSIMだったようです。

公式サイトへのリンク↓
http://www.softbank.jp/mobile/campaigns/list/family/#ip_s

注意事項にこっそりと「1回線目を解約するとCP終了」って書いてありますね... しかし、私の場合、「1回線目を解約」する前から基本料が発生していたり、解約後にパケットとWホワイトが突然ついたり(単に無料であるなら明細にそうわかる表記があるはずです)と、摩訶不思議です。本当は、私は一体何という名称のキャンペーンに入っていたのか、今でもわかりません。

ネットで調べたところ、アンチソフトバンクで有名な「No! SoftBank」に「ゼロから定額」に関する罠がまとめてあります。

一応「iPhone家族無料キャンペーン」の罠とか問題点とかまとめておこうか、わかってると思うけど。
http://nosoftbankno.blog84.fc2.com/blog-entry-131.html

また、流出した営業マニュアルもあるようです。

ソフトバンクショップの詐欺行為マニュアル動画が全世界に公開中。動画消すなよ
http://nosoftbankno.blog84.fc2.com/blog-entry-367.html

えー、ずいぶんと丁寧に説明してくれることになっているですね。私の時は下取りの話はなく、「今回、新しくSIMを発行させていただきます」という形で強制でしたよ? これがキャンペーンであることすら説明はありませんでした(だったら契約するなよって話ですが)。キャンペーンだったら「どちらも結構です」と言える余地があったはずですが...

ということで、初耳だった「ゼロから定額」というプランに対し、不服を申し立てて返金をしてもらおうと思いました。
まず、このSIM発行に際して、オペレータに
・ゼロから定額という名前は初耳で、「iPhone5」の契約時には説明が一切なかった。
・そのため、このキャンペーンに見せかけた「新規契約」に対してYesと言ったつもりはない。
という旨を伝えました。そして、このゼロから定額で発行されたSIMの解約方法、返金について問い合わせました。その結果、
・SIM解約はソフトバンクショップで行うこと(要本人確認、解約違約金発生)
・返金については解約後、改めて157へ電話してから改めて具体的な対応を決めること
・今回の問い合わせの記録をとっておくので、解約後の問い合わせ時にはその旨を伝えること
といった内容をオペレータと会話しました。

私が電話で問い合わせした際に、キャンペーンに対して、「HPにはちゃんと書いてある」とか、「説明していないというのは、あなたが聞いていなかった、または忘れただけではないのか」等の言い訳しなかったのは驚きでした。あのソフトバンクが素直に、返金に対して前向きな態度をとっている、と。
きっとソフトバンクは、この件に関して問い詰められたら、圧倒的に不利な立場にあるということがわかっていたのではないでしょうか。新規契約にもかかわらず、説明を一切せず、契約書も交わさないというのは、何かしらの法律にひっかかっていそうなものですが...
おそらくソフトバンク側は、馬鹿から上手く騙し取れたらラッキー、くらいの気持ちでやっているのではないでしょうか。ああ、何と腹立たしい!

数日後、ショップに行き、「ゼロから定額」SIMを解約しました。店員さんに事情を説明すると、すぐに解約手続きに取り掛かって下さいました。解約手続きはトラブルも無く、10分ほどで完了しました。

その後、157へ電話して解約の確認をしてもらい、いざ返金の話になった時に一悶着ありました。その時オペレータは解約違約金の9500円(税抜)のみを免除すると言ってきたのです。私はゼロから定額で発生した料金の返金を求めていたはずです。どうやらオペレータ間での情報伝達がうまくできていないようでした。
前回のやりとりについて確認したところ(当然ですが、オペレータは前回とは違う人です)、「解約時の料金について柔軟に対応する」という記録しか残していないようでした。流石にこれには呆れてしまいました。これでは「解約違約金のみを返金」と解釈するのも無理はありません。仕方がないので、前回に伝えた内容2点をもう一度説明し、毎月発生していた料金を返金してもらえるよう、お願いをしました。
その結果、どうやら理解してもらえたようで、今回の解約違約金+私がソフトバンク解約後に発生していた月額料金数ヶ月分を全額返金してもらうことになりました。オペレータは平謝りしていました。悪いのは貴方ではなく、本社の人間ですよ...
ちなみに、iPhone5契約〜ソフトバンク解約までに発生していた月額980円×数ヶ月分は、こちらが解約しなかったのが悪いということで、深く突っ込まないでおきました。返金はソフトバンクを利用している残り家族の料金を割り引く形で行われる予定です。まだ返金が始まっていないので、今後ちゃんとお金が戻ってくるか、怪しいところですが。私の場合、総額約4.5万円が返金対象となっています。

以上、文章が下手な上に長くなってしまいましたが、罠プランに嵌ってから返金してもらうまでを書かせてもらいました。
ちゃんと説明すれば、「ゼロから定額」で勝手に契約させられた料金分は、返金してもらえる可能性が高いです。泣き寝入りせずにちゃんと対応しましょう。

紙の明細を取っておらず、My SoftBankでの料金確認もしていない人は要注意です。知らぬ間にぼったくられてる可能性があります。孫正義社長が推進しているペーパーレス化のメリットって、こういうことなんですね。孫さんにはもっと「かみ」を大切にしていただきたいところです。
このプランに騙されている人が何人いるかはわかりません。しかし、私と全く同じケースの人がたったの1万人(ソフトバンクモバイル契約者数の約0.03%に相当)でもいた場合、ソフトバンクは毎月6千円×1万人=6千万円を、ほぼコストゼロでボロ儲けしていることになるので、洒落になりません。

今回のケースに当てはまるのは
・使いもしない回線を新規発行させられた
・その回線に関する説明を受けておらず、契約書も交わしていない
・その回線に、知らぬ間にパケット定額等が付与されている
・全く使用してないにもかかわらず、料金が発生している
人です。身の周りに該当する人がいたり、ソフトバンクで機種変更しようとしている人がいたら、ぜひこの情報を教えてあげてください。また、該当していなくても、疑わしいものがあればすぐに問い合わせることをお勧めします。できるだけ多くの人に情報を共有してもらい、悪徳企業を社会から排除しましょう。

終わりに
「騙される方が悪い」は、詐欺師が言うセリフです。自衛のための戒めとして、そういうことを言うのは理解できます。しかし、詐欺は犯罪であり、法治国家においては、悪いのは騙す方です。日本の刑法には「詐欺罪」がちゃんとあります(刑法246条)。逆に、騙された方への罰則はないはずです(確認してませんが...)。当然のように聞こえるかもしれませんが、このことは絶対に忘れてはいけません。西洋では罪の文化のため、「騙す人間」の方に重きをおきますが、日本は恥の文化のため、「騙される自分」に重きを置いてしまうのかもしれません。でも、被害者を責めて加害者に何の罰も与えないのは、やっぱり変です。
もう一度言います。「騙される方が悪い」は詐欺師が言うセリフです。
悪徳です。悪いものは悪い。これは当たり前のことです。

【2014年9月21日追記】
世間ではiPhone6が発売され、すっかり遅れてしまいましたが、報告致します。ソフトバンクからの返金処理が完了しました。以下の2枚がソフトバンクから届いた請求書です。クリックして拡大できます。

1枚目の請求書に免除される総額が記載されています。本文中に4.5万円ほどが免除、と書いてありますが、請求書を見る限り解約違約金が発生していないという扱いになっています。そのため実際に表記されているのは毎月発生していた通信料(通信はしてませんが)のみになっています。
2枚目はその翌月の請求書で、先月引ききれなかった分が引かれています。

どうやらソフトバンクグループのウィルコム(現ワイモバイル)も、同様の「気づいていない奴から騙し取る」やり方を採用している様です。

ウィルコムの純減防止&錬金術、無料の「番号保管サービス」を申し込ませておいてその請求書代が315円という罠(やや改変) - 鈴の音情報局blog
http://suzunonejh.blog15.fc2.com/blog-entry-5097.html

ソフトバンクは、iPhone6でも似たような詐欺キャンペーンを展開するかもしれないな、と思っていたら、やはりやらかしているようです。しかも、iPhone6購入者全員が対象で、より悪質化しています。

【悪徳】ソフトバンクiPhone6機種変する際は要注意!!【素人殺し】 - iPhone修理スマートドクター大阪心斎橋本店
http://www.iphone-osaka.biz/staff-blog/2014/09/post-49.html

毎月の契約者数を公表しなくなり、純増No.1というストーリーにこだわる必要のなくなったソフトバンクは、ARPU(1ユーザーあたりの収益)の向上に邁進しているようです。相変わらず嘘をついて契約させるという基本スタンスは変わらないようです。これは直感ですが、使わないSIMの強制発行よりも、スマ放題の強制契約の方が、後から文句を付けても取り合ってくれない可能性が高いと思います。とは言っても、現場の販売員はマニュアル通りに動いているだけだと思うので、彼らを責めるのはやめましょう。

もう一度言わせてもらいますが、「騙させる方が悪い」は、詐欺師のセリフです。

引き続き、本記事をよろしくお願いいたします。

コンセプトカバーアルバム「Nippon Trad And Contemporary」

ストリーミングはNoteから。
https://note.mu/sryov

DLは下記リンクからどうぞ。FLACAACの2バージョンがあるが、「FLACって何?」な人はAACを落としてください。
https://mega.co.nz/#F!V1wHHS7I!AWUOV0fi8CJ-GOQsfIgepA

このアルバムは、日本の昔と今の代表的な曲を、大きくアレンジを変えてカバーする、というコンセプトで作られている。
トラッドに当たるのが日本民謡5曲で、残りのボカロ5曲がコンテンポラリーに当たる曲たちだ。

はじめに宣言しておくが、私はジャンルとしてのボーカロイドが嫌いだ。曲のリズムはやたら早いけど単調でスピード感が無いし、とにかくたくさん音を詰め込めばいいと思っていやがる。劣化J-POP、アニソンでしか無いと思っているからだ。JーPOPとアニソンが近親相姦して、産まれた子同士がまた近親相姦してるような、そういうジャンルだと思っている。だから、私の中では優先度が著しく低いジャンルだった。世界の民族音楽に手を出す方が遥かに有意義だ。今回のカバーを期に、ボカロの世界に入っていけるかとも思っていたが、やっぱり無理でした。
そんな私が何故ボカロ楽曲を取り上げるのか。
まず、アレンジの幅を広げる上で、似たようなアレンジの曲たちを取り扱うのは面白い試みだと思った。結局、カバーした結果、アレンジは単調だが、(少なくとも今回取り上げた曲は)曲ごとにちゃんと個性があるんだってことはよく理解できた。
まあ、ボカロ嫌いの私がアレンジしているのだから、ボカロファンには全く受けないだろう。でも、ボカロの世界の外にはこれだけたくさんの個性的な響きの音楽があるってことは知ってほしいと思う。
もう一つの理由としては、好きなJ-POPをカバーしようとしても、原曲の焼きまわしというか、劣化コピーにしかならないような気がして、意義を感じられなかったというのもある。私が作るまでもなく、原曲を愛でていればそれでいい。

日本民謡を取り上げた理由として、何故かはよくわからないけど、日本人って、自国の民謡を取り上げたがらないっていうのがある。いや、外国のことはよく知らないけど。ブルースが今でも愛されてるのとは大きな違いだなって感じている。
せいぜい中島美嘉が朧月夜をカバーしてるくらいで、他の曲をカバーしてるミュージシャンは存じ上げません。
そんなわけで、今回ボカロとの良い対比になると思って日本民謡を取り上げました。世界の民族音楽を調べてたこともあったし。

あと、大半の人にはどうでもいいことかもしれないが、音にもこだわっているので、予算15万以上の環境でも十分に楽しめます。というか、いい環境で聴いてくれると曲も喜びます。ソースは俺。私の愛用しているRS-1だと、音圧を上げまくった曲は聞いてて辛いんだよね。iPhoneに付属のイヤホンを挿して聴く場合は音圧高いほうが良さ気に聞こえるけど。

ってなわけで楽曲解説いってみよー
さくらさくら
言わずと知れた日本の至宝。メロディの動きと歌詞の発音が非常に美しくマッチしている。この曲のメロディはヨナ抜き短音階と呼ばれる、日本固有の音階を使用しているので、より日本的な感じがする。現代のゲームPVをイメージして作り始めたのはいいが、なんかよくわからない感じです。イントロで、ギターの「箏奏法」が聴けます。

朧月夜
中島美嘉の綺麗なアレンジがあったので、パンクロックです。Rancidな感じです。ボカロでダーティにするのは困難ですね… 日本だと、ロックもパンクも一緒にされがちですが、全くの別物です。オルタナティブロックも、割と違います。ルーツが異なります。

通りゃんせ
有名なわらべうた。子供の歌だね。昔はこんな怖い歌歌ってたのかよ、精神がおかしくなりそうだよ!アレンジの最後は…神隠しにでもあったんですかね?って感じです。 アレンジはピコピコ系です。ピコピコ音は、この曲のそこはかとない恐ろしさ、怖さを助長してくれている気がします。ボーカルをもっとケロらせたかったなあ。

荒城の月
タンゴアレンジのつもりでしたが、なんだか雑になってしまいました。曲調からしてタンゴしかないな~とか思ってましたが、私の研究不足でした。イマイチツメが甘いです。

もみじ
スムーズジャズ風です。ジョージ・ベンソンとか、ラリー・カールトンのRoom335な感じをイメージしてます。メロディは、歌い継がれているだけあって、和風な響きを感じさせます。アドリブではコードを改変して、よりジャズっぽい雰囲気にしてます。クロマチックスケールも何とか使えてます。こういう感じで1,2分アドリブを続けられる人たちって、ホントに凄いですね。

千本桜
言わずと知れた「国歌」、でしたっけ?CMでも使われてますね。ボカロファンに媚びる際に使われる曲の筆頭。これはエリック・クラプトン風ロックアレンジ、のつもりだった。ソロで悪ふざけしてます。異国情緒漂うような、和風なような、不思議な曲調です。最初は日本古来のものじゃない要素(断頭台とか聖者とか)が入ってたので、いっそのこと歌詞を改変してやろうか、とも思ったのですが、諦めました。メロディの改変に留まってます、あとソロのコード進行もか。サビの「よ〜るに〜まぎ〜れ〜」のところとか、すごく和風になったでしょ!? Mixは何回もやり直したけど、未だに納得できてない。

メルト
ボカロ最初期の名曲。原曲はSupercellさんお得意の、爽やかで疾走感のあるアレンジだったので、大人っぽくしっとりとボサノバでいきました。せっかくルカさんが歌ってるわけだし。「溶けてしまいそう」をもっと艶やかに歌わせられれば尚良かった。本当はもっとスローな方が良かったかなと思ってたり。原曲コードでボサノバはキツイっす。演奏技術的な意味で。

裏表ラバーズ
確か私が2番目に聴いたボカロ曲が、「ワールドエンドダンスホール」だった気がする。この曲は1度聴いて、ああ、もうヒップホップしかないな、って確信した曲だったりします。ヒップホップはJay-Zくらいしか聴かないけど、いい感じにできてます。銃声と、「ああああ」のキメが良いです、はい。

みくみくにしてあげる
ボカロといえば初音ミク、ミクといえばこの曲でしょう。ありきたりですが、和製ロックなアレンジです。日本のロックって、J-POPをバンドアレンジしただけみたいな、なんとも言えない虚しさがあるんですよね。ちゃんとルーツにブルースがないから、ああなってしまうのでしょう。この曲はアレンジはフツーですが、ある意味一番改変してます。だって、歌詞に2番があるんですよ!しかもルカさんが「るかるかにしてあげる (・ω<)」って歌ってるんですよ!可愛いじゃないですか!! …ミクちゃんだけじゃなくて、ちゃんとルカさんのことも見てあげてください、っていう私個人の願いでもあります。

パンダヒーロー
多分初見で一番ビビるアレンジはこれじゃないかなと。盆踊り風アレンジです、はい。よよいのよい!ってな感じですよ。パンダの被り物した大男が太鼓を叩いて、その周りをボカロの皆が楽しそうに踊ってる光景が目に浮かびます。原曲にコードという概念が皆無だったので、これもありかなって。ハチさんは日本の旋律に明るいんですね。これが私の初めて聞いたボカロ曲です。ボカロに抵抗を持ってた私に「あれ、意外と悪くない…?」と思わせた曲です。

突っ込むべきは通ぶってる痛々しさじゃないかなあ ー相手を「にわか」と馬鹿にする風潮についてー

私の尊敬する、Rootport氏が興味深い記事を書いていた。

自分の好きなものを相手にも好きになってもらう方法
http://d.hatena.ne.jp/Rootport/20140413/1397385428

この記事は「にわかアニメオタクの友人に合わせて、有名なアニメを好きだと言ったところ、逆ににわか扱いされて腹がたった」という趣旨のツイートをきっかけに書かれている。
Roopport氏はこのツイートに対して、「好きなモノを好きって言えないのはおかしい。自分の好きなものを適切にプレゼンできることが大事」という方向で論を展開していた。

私もそのツイートには違和感を感じた。しかし、Rootport氏とは異なる点に対してだ。

相手に応じて返答を変えたり、あまり害のなさそうなウソで場を取り繕うのって別に変なことじゃない。なぜなら、相手がちゃんとロジカルにもの考え、自分と違う価値観を許容しているということを前提にしない方がいいからだ。「こいつには何言っても無駄」という見限りだって必要だ。自分の好きなものをダシにして、理不尽な暴力に晒された場合、暴力を受けることと、好きなモノを好きでいられなくなるという二重の辛さに直面するハメになる。「アニメを見てる奴は気持ち悪いので、いじめて殺して良い」と思っているやつを説き伏せるくらいなら、私は素直に諦める。私にだってどうしても許容できない事があるから、自分の趣味を絶対に認めない奴がいるのも理解できる。

さて、私がおかしいと感じたのは素直に好きって言えないことではない。違和感を感じたのは、「にわか」という記号で相手を見下していることである。しかも、この場合はお互いが見下し合っている。

どんな趣味でも、ある程度凝り始めると、趣味の楽しみ自体よりも他のやつよりも俺のほうが詳しい、俺のほうがもっとマニアックなことまで知ってるぜ、みたいなマイナー主義に陥りがちな人は必ずいる。視点が「趣味として楽しんでるもの」から「お前よりも詳しい俺」にシフトしてしまっている。それ故に「にわか」という言葉が登場する。私が感じた違和感の正体はこれだ。

化物語が好き、と相手が言ったのなら、化物語の魅力を語り合えばいい。steins;gateが好き、と相手が言ったのなら、「それってどういうアニメ?見てないんだけど...」と言い、相手はその魅力をプレゼンすればいい。ただそれだけの話のはずだ。相手より優位に立ちたいという思いが強すぎるから間違えるのである。

アニメが好きで、話が通じる友人がいるのに、なぜ楽しみの共有ではなく、相手を見下しているのか。それは、アニメを利用して、他人に優越感を感じたいだけなのではないか? それは本当に「アニメオタク」と呼べるものなのだろうか?
私は「魔法少女まどか☆マギカ」のTV放送が終わった後、友人と物語やキャラクター、終いには中の人に至るまでを、酒を片手に一晩中語り明かした時の楽しさを、今でも覚えている。

大事なのは「趣味」であって、誰が偉いか、凄いかではない。「にわか」という言葉で相手を見下すのはおかしなことだ。
私は手前のプライドではなくて、面白いアニメを見たい、語りたい、そう思ったのでした。

反論というよりは、別の方向に論を展開させた格好になりました。