一口にニートといっても

いろんな人がいるよね。

少なくとも日本では学生を卒業する(やめる)と、
正社員←拘束強い、でも安定
非正規社員(契約、派遣)←拘束はやや強い、景気が良ければ安定?
フリーター←拘束は弱い、でもけっこう不安定
ニート←拘束はほぼ無い、不安定

という風に、労働に対するコミット具合によって階層分けされ、扱われるようになる。もちろん各階層ごとでも階層分けがされているわけだが、今回はニートの分類について考えてみようと思う。
そもそものニートの定義についてだけど、これは原義の「Not in Employment, Education or Training」に則る。

ニートをざっくりと二分すると、経済的に誰かに依存しているニートと経済的に独立して生活するニートの2種類に分類される。

前者の依存型ニートは、主に親と一緒に暮らし、必要な生活費は全て親に頼っている状態の人たちで、「引きこもり」と呼ばれる人たちもここに含まれる。親の援助がなくなった時、そのままの生活を続けることがきっと困難になるであろう人たちだ。
恐らく、一般的に「ニート」といった時はこちらのニートのことを指すのだろう。社会的にも問題視されていたり、働いている人たちの憂さ晴らしとしてディスられるのもこっち。好きでこういうニートになる人は殆どいないだろう。何らかの要因があって、そうせざるを得ない状況にいるのだと勝手に解釈しておく。
定年退職して年金生活に入ってる老人たちもここに分類されるだろう。何だか違和感があるが、定義的には外れていない。

一方、経済的に独立して(自分で稼いで)生活しているニートも、ごく少数ながらいる。phaさんとかね。
あと、フリーランスとして何か活動している人たちも実はここに分類されるんじゃないかと思ってる。働いているものの、誰かから雇われている(employ)状態ではない。仕事は自分で見つける、自分で作るっていう姿勢や、人によっては本の出版や講演のオファーが来るあたりもemployな状態とはちょっと違う気がする。
言ってしまえばフリーで何かをしている人はここに分類されるのかも。

そういうふうに考えると、経済的に独立しているニートってマジで憧れる。傍から見えるよりも自由にやっているわけではないんだろうけど、「自分はこれをやりたい!」って思えるものがあって、その活動をすることで生計も立てられるなんて凄すぎでしょ。

多くの人が限られた椅子をめぐって血みどろの争いを繰り広げている中、自分で作った椅子に悠々と座っている、きっとそれが経済的に独立しているニートの姿なのだろう。とはいえ、椅子を作るのも尋常じゃない苦労があるだろうから、どちらにしても大変なんだろうなあ。

えっ、俺? とりあえず、疲れたんで地べたに座ってみましょうかね。