インターネット時代の音楽の探し方

インターネットは音楽文化を破壊しない。既存の音楽産業の構造を壊すかもしれないけれど。

新しい音楽と出会うこと、好きだといえる音楽を探すことはとても楽しい。めっちゃ好きなミュージシャンが見つかったら、Wikipediaとか駆使して、影響を受けたミュージシャンとかに範囲を広げていけば、結構いろんな曲に出会えるし、はずれも少ない。
ただ、問題は「好きなミュージシャンの輪」がだいたい完成したり、違った感じの音楽に手を伸ばしたくなった時に、最初の一歩をどう踏み出したらいいかが今まではいまいちわからなかった。なんとなくYouTubeとかiTunes Storeをザッピングするのは手間だし、アテが無いにも程がある。ちょっと前まではGoogleで「ジャズ おすすめ」とか検索してヒットしたサイトを参考にしていたりした。
昔ならばテレビのドラマやCMで使われていた曲とか音楽番組をチェックしたりするところなのだろうが、今時テレビって…

そこで今回はインターネットを使い、低エネルギーで膨大な量の音楽を聴ける方法を少しまとめた。

1,iTunesのラジオや、Live365等のインターネットラジオを利用する
ラジオの長所は、一度つければ後は放っておいても音楽が絶えず流れ続けることと、ジャンル別にわかれているので、大体期待した通りの雰囲気の曲が集まっていることだ。Live365iPhoneアプリも存在するので、気軽に聴くことができる。ただ、バッテリーの消耗が激しいのが難点だ。
もちろん再生中は曲名とアーティスト名が出てくるので、「これはっ!」と思う曲に出会えば、そのままWikipediaで情報を調べたり、iTunes Storeやアマゾンですぐに購入することだってできる。「ジャズは好きだけど、どうやってライブラリの幅を広げればいいかわからない」とか、「クラシックに興味があるけど、とっつきにくい」とか、「ヒップホップに興味があるからちょっと聴いてみたい」などの悩みは、インターネットラジオで解決できる。BGMとして垂れ流しにしておくのもいい。
とにかくタダでたくさんの音楽を聴き漁りたいという人にはオススメだ。欠点は、局によっては広告が頻繁に入ったり、長かったりしてうんざりしたり、イマイチな曲でも飛ばして次の曲を聴けないこと、同じジャンルでも似たような局がいっぱいあって違いがよくわからないことか。まあどれも些細な事だけど。

2,オンデマンドのストリーミングサービスを使う
この手のサービスは近年急速に拡大してきた。最も有名なのはSpotifyなのだが、残念なことに日本からは利用できない。ソニーMusic Unlimitedという名称で展開している。Music Unlimitedは1000万曲(洋楽がメイン)ものラインナップが魅力で、自分の好みに応じてリコメンドしてくれる機能があるが、月額1480円かかる。
そんな中、自分が使っているのはGroovesharkというサービスだ。Groovesharkは「ラジオ」という位置づけだが、アーティスト、アルバム、曲名を検索して再生可能だ。シークもできるし、プレイリストも作れる。ストリーミングということ以外は普通に自分のライブラリを再生しているみたいに使うことができる。これで合法で無料っていうんだから恐ろしい。日本のアーティストもそこそこある。東京事変とかPerfumeとか初めて聴いてみたが、ホントに問題なく聴けてしまう。YouTubeよりもずっとお手軽に、たくさんの曲をフルで聴けて便利だなあと感じた。
Live365とかで発掘したアーティストをGroovesharkで聴いて、気に入ったら音楽を購入、っていう流れがベストかも。超低エネルギーで新しい音楽を開拓していける。ちょっと前まではCDを買うなりレンタルするなりしなければいけなかったのに、今や音楽を聞くこと自体にお金はかからない。ついでに言えば、違法コンテンツだってモラルを高めるとか、法律で縛るだけでは駆逐できるわけもない。「音楽」そのものを販売して生計を立てることは困難になってきているんだろう。

ミュージシャンの今後の収益モデルについても書きたかったが、長くなりそうだったので、次回に考えてみたい。